ICEF 2022 プログラム
Low-Carbon Innovation in a Time of Crises
Low-Carbon Innovation in a Time of Crises
2022年10月5日(水) - 10月6日(木)
- 開会式
-
- プレナリーセッション(セクター別の議論)
- PL1 政策イノベーション
- PL2 取り残しのないエネルギートランジション
- サマライジングプレナリーセッション ーICEF2022での全セッションの結果を概観するー
-
- サイドイベント
- NEDOムーンショット型研究開発事業関連イベント「ムーンショット研究開発事業のDAC-Uシステムにおける二酸化炭素収支と将来展望」
- 非CO2温室効果ガス削減
- UNIDO共催イベント「増大する途上国・新興国の需要に対応する公正な産業脱炭素化に向けた今後10年の促進的な取組」
- ロードマップイベント「低炭素アンモニア」
- ロードマップイベント「ブルーカーボン」
- NEDOグリーンイノベーション基金事業シンポジウム「グローバルサプライチェーンから見るカーボンニュートラル」
- Conversation between ICEF Steering Committees and Youth experts
- 閉会式
10月5日(水)
開会式/キーノート 1
9:30 - 10:15
開会式
ファティ・ビロル IEA 事務局長、田中伸男ICEF運営委員長による対談
1. 西村康稔経済産業大臣のビデオメッセージ
2. 秋本真利外務大臣政務官のビデオメッセージ
山本左近文部科学大臣政務官のビデオメッセージ
角田秀穂農林水産大臣政務官のビデオメッセージ
国定勇人環境大臣政務官のビデオメッセージ
3. 田中伸男ICEF運営委員長の開会式ご挨拶
プレナリーセッション 1
10:25 - 11:40
政策イノベーション
世紀半ばのカーボンニュートラル実現のため、2030年までの取組の一層の加速が求められている中、急速な再エネへの転換や世界情勢の影響を受け、エネルギー価格が高騰し、各国のエネルギー安全保障の確保が危ぶまれています。エネルギー価格の高騰により、再エネ等へのシフトが加速する国がある一方、化石燃料へ依存せざるを得ない国は、エネルギー安全保障の担保と更なる脱炭素化に向けた取組が求められます。本セッションでは、国際情勢やエネルギー貿易市場といった幅広い分野における問題・課題を踏まえた政策のイノベーションを議論します。
モデレーター田中 伸男
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員長
元国際エネルギー機関(IEA)事務局長
アドナン・アミン(当日欠席)
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
ハーバード大学ケネディースクール科学・国際関係ベルファーセンター シニアフェロー
国際再生可能エネルギー機関(IRENA)
名誉事務局長
COP28 議長上級顧問
メーガン・オサリバン
ハーバード大学ケネディースクール国際問題学
ジーン・カークパトリック教授 兼
エネルギー地政学 プロジェクトディレクター
ピア・アンドレス
オックスフォード大学マーティン・スクール
研究員
マット・カルピオ
クライメート・スマート・ベンチャー
トランザクション・アドバイザリー責任者
クラウディオ・ファキン
株式会社日立製作所 執行役専務
パワーグリッドビジネスユニットCEO 兼
日立エナジー CEO
キーノート 2
13:35 - 13:40
テクノロジーセッション 1
13:50 - 15:00
需要主導型エネルギー転換
このセッションではエネルギー需要者の行動変容促進によるエネルギー転換について議論します。需要者の行動変容促進によるエネルギー転換とは、主にエネルギー効率向上ならびに再生可能エネルギー(再エネ)拡大の両面を捉えます。具体的には、省エネルギーの向上や再エネ拡大に向けた需要者側の行動変容を促す技術や政策枠組み、および、エネルギー需要の抑制に資するソーシャル・イノベーションに注目します。また需要者が供給側にどのように影響するかについても検討されます。パネリストには需要者側のエネルギー転換を促すための技術、イノベーション、政策などについて具体事例をご紹介頂きます。
モデレーター黒田 玲子
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
中部大学先端研究センター 特任教授
東京大学 名誉教授
G7 Germany GEAC
(男女共同参画諮問委員会) 委員
山地 憲治
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
公益財団法人地球環境産業技術研究機構(RITE) 理事長
東京大学 名誉教授
レイラ・ニアーミール
国際応用システム分析研究所(IIASA) 研究員
ジョヤシュリー・ロイ
アジア工科大学院環境資源開発研究科
グローバルサウスの転換社会に関する
南・東南アジア学際応用研究
ネットワークセンター 所長
ネボイシァ・ナキチェノヴィッチ
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)
運営委員
欧州委員会主要科学アドバイザーグループ(GCSA) バイスチェア
国際応用システム分析研究所(IIASA)
名誉研究員
ウイーン工科大学 エネルギー経済 名誉教授
シヴァ・グンダ
カリフォルニア州エネルギー委員会 副委員長
永野 友子
富士通株式会社サステナビリティ推進本部
環境統括部環境デザイン部 マネージャー
テクノロジーセッション 2
15:15 - 16:15
水素やe-fuel/e-methaneを用いた、熱及び運輸セクターにおけるカーボンニュートラル達成に向けたアクション
GHG排出削減が困難なセクターでは、水素と合成燃料(e-燃料とe-メタン)への期待が高まっています。例えば、CO2と水素から製造する合成燃料は、運輸、産業、家庭などの様々なセクターで重要な役割を果たすことが期待されています。特に運輸セクターの脱炭素化では、電化のみの対応では限界があるとされています。
どのセクターよりも化石燃料への依存度が高く、最終エネルギー消費の37%を化石燃料が占める運輸セクターを筆頭に、水素や合成燃料の普及は未だ限定的であり、課題を有しています。
本セッションでは、水素と合成燃料の最新のトレンドと課題、およびカーボンニュートラルを実現するために2030年までに何を達成できるかについて、主に運輸、産業、家庭セクターへの供給側の観点を中心に議論します。
ゲオルク・エアトマン
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)
運営委員
ベルリン工科大学 エネルギーシステム
退官教授
KSB Energie AG 委員長
ヴィクラム・メータ
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
センター・フォー・ソーシャル・アンド・
エコノミック・プログレス(CSEP)研究財団
会長
矢部 彰
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合
開発機構(NEDO)
技術戦略研究センターサステナブルエネルギー
ユニット フェロー
矢加部 久孝
東京ガス株式会社 執行役員 兼
水素・カーボンマネジメント技術戦略部長
ルービン・フリ
エナプター 政府関係責任者 兼
ベルリンサイトオペレーションマネージャー
モニカ・グリファーン
eFuel Alliance スピーカー 兼 メンバー
プレナリーセッション 2
16:30 - 17:45
取り残しのないエネルギートランジション
現在、150を超える国がカーボンニュートラル(CN)の達成を表明していますが、国によってそのアプローチ(再エネ導入・安全保障を鑑みた化石燃料の使用)は異なります。また、急速な緩和策促進は、再エネへの転換によるエネルギーセキュリティの弱体化や化石燃料産業労働者の失業等の問題を顕在化させ、持続的な経済成長に支障が生じるのではという懸念もあります。つまり、カーボンニュートラルに至る道筋は全ての国に単一なものではなく、各国の状況をそれぞれ反映させた包括的な移行(トランジション)が必要です。本セッションでは、経済成長とカーボンニュートラルの両立可能性や、社会や経済への悪影響を回避するための在り方等について議論し、2030年までに求められる実現可能なアクションを模索していきます。
モデレータージョン・ムーア
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
ブルームバーグNEF CEO
ホーセン・リー(当日欠席)
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
気候変動に関する政府間パネル(IPCC) 議長
高麗大学エネルギー環境大学院 寄付基金教授
ヴィクラム・メータ
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
センター・フォー・ソーシャル・アンド・
エコノミック・プログレス(CSEP)研究財団
会長
ロブ・マッコーリー
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス (LSE)
政策アナリスト 兼
リサーチアドバイザー(スターン卿付)
王 楠
株式会社三菱UFJ銀行サステナブルビジネス部
企画開発グループ バイスプレジデント
シャル・アグラワル
エネルギー・環境・水協議会(CEEW)
シニアプログラムリード
サイドイベント
8:30 - 10:30
NEDOムーンショット型研究開発事業関連イベント「ムーンショット研究開発事業のDAC-Uシステムにおける二酸化炭素収支と将来展望」
大気中のCO2を直接回収するDirect Air Captureや回収したCO2の利用は、カーボンニュートラルを実現するための重要な技術として注目されています。
NEDOは、ムーンショット型研究開発プログラムの一環として、DACおよびCO2利用技術の開発プロジェクトであるDAC-Uプロジェクトを複数実施しています。
本セッションでは、ムーンショット研究開発事業のDAC-UシステムにおけるCO2収支と将来展望ついて議論します。
稲葉 敦
一般社団法人日本LCA推進機構 理事長
グレゴリー・クーニー
アメリカ合衆国エネルギー省
カーボンマネジメント局 シニアエンジニア
ヴォルカー・シック
ミシガン大学機械工学専攻 教授
児玉 昭雄
金沢大学大学院自然科学研究科 教授
杉山 正和
東京大学先端科学技術研究センター 教授
野口 貴文
東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 教授
則永 行庸
名古屋大学未来社会創造機構脱炭素社会創造
センター イノベーション部門 教授
福島 康裕
東北大学環境科学研究科 教授
藤川 茂紀
九州大学
カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所
主幹教授
山田 宏之
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
新領域・ムーンショット部 部長 兼
新領域・ムーンショット部
ムーンショット型研究開発事業推進室 室長
山地 憲治
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
公益財団法人地球環境産業技術研究機構(RITE) 理事長
東京大学 名誉教授
村田 穣
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
新領域・ムーンショット部
ムーンショット型研究開発事業推進室 主任
サイドイベント
11:50 - 12:50
ロードマップイベント「低炭素アンモニア」
ICEF低炭素アンモニアロードマップは、低炭素アンモニアが今世紀半ばまでに正味ゼロ排出に貢献する可能性を探ります。10月5日に草稿が発表され、11月のCOP27において最終版がリリースされる予定です。
低炭素アンモニアロードマップは、世界のアンモニア産業の歴史と市場へ言及し、ブルーアンモニアやグリーンアンモニアなど低炭素アンモニアの生産方法、用途及びクリーンな水素とアンモニアの利用拡大による生態系、気候等への影響を検討するとともに、気候変動対策として低炭素アンモニアの利用を促進するための政策提言を行います。
本セッションは、低炭素アンモニアロードマップのドラフトを共有し、今後数年から10年の脱炭素戦略としての低炭素アンモニアに関する重要な課題について議論します。
デービッド・サンダロー
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)
運営委員
元米国エネルギー省(DOE)次官代行
コロンビア大学世界エネルギー政策センター
創立フェロー
コロンビア大学国際関係公共政策大学院
エネルギー・環境部門 共同ディレクター
アン・キャサリン・マース
コロンビア大学世界エネルギー政策センター
研究助手
ファースト・アンモニア 研究員
コロンビア大学国際公共政策大学院 院生
ジーウェン・ファン
コロンビア大学世界エネルギー政策センター
研究員
コリンヌ・スカウン
ローレンス・バークレー国立研究所
エネルギー技術領域エネルギー分析・
環境影響部門
持続可能エネルギーシステムグループ 副本部長
サイクロス・マテリアルス 共同創設者 兼 社長
ライフサイクル・エコノミクス&
農学部門バイオエネルギー共同研究所 副所長
カリフォルニア大学バークレー校
エネルギー・バイオサイエンス研究所
サステナビリティ・アナリシス・ヘッド
サイドイベント
13:30 - 14:15
非CO2温室効果ガス削減
非CO2温室効果ガスの総排出量をゼロにするのは困難であり、その最も困難な原因は、反芻動物によるメタン(CH4)排出と食料生産に関連する亜酸化窒素(N2O)の排出の2つであります。
昨年、2030年までにメタン排出量30%削減を掲げるグローバル・メタン・プレッジが発足され、日本を含む100以上の国々が参加を表明しました。カーボンニュートラル達成に向け、非CO2温室効果ガスのメタンや亜酸化窒素の急速な排出量削減は、CO2排出量削減と同等に不可欠です。
これら非CO2温室効果ガスの主な発生源は、主に腸内発酵、肥料管理、稲作等の農業活動であり、これらガスの削減対策は、CO2排出削減対策よりも費用対効果が高いと言われています。
本セッションでは、農業活動から排出される非CO2温室効果ガスを緩和する道筋と、技術、政策、食習慣等の観点から新しい農業システムへの代替アプローチを模索していきます。
イスマイル・セラゲルディン
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
アレキサンドリア図書館 創立名誉館長
ウマ・レーレ
国際農業経済学会(IAAE) 会長
デリー大学経済成長研究所 オフィサー
フランチェスコ・トゥビエロ
国連食糧農業機関(FAO)
統計課農業環境統計 チームリーダー 兼
上級統計家
結城 知佳
独立行政法人国際協力機構(JICA)
アフリカ部第三課
サイドイベント
14:30 - 16:30
UNIDO共催イベント「増大する途上国・新興国の需要に対応する公正な産業脱炭素化に向けた今後10年の促進的な取組」
産業分野は国連アジェンダ2030の達成に重要な役割を果たしています。経済において本質的な要素である様々なモノやサービスを提供しており、そのため、国際的な温室効果ガス排出量の大きな部分を占めています。例えば、エネルギー集約的な重工業である鉄鋼・セメントセクターは、きわめて汎用性の高い、また近代的なライフスタイルにおいて不可欠な製品を供給しており、国際的なエネルギー起源CO2排出量の15%を占めています。安定的に成長する途上国・新興国における製品需要はポストクライシス期にも一層拡大することが予想されています。今後、技術や資金を導入し、需要と供給のギャップを適切に埋めつつエネルギー消費と生産量の拡大をデカップリングするための実行可能かつ野心的な対応策を特定しなければなりません。このためには、2030年及びその後に向けた革新的な政策措置やアプローチが要求されます。本サイドイベントでは、各国の先進企業、政府および研究機関の関係者等を招き、経済成長及び環境十全性の双方を満たす産業分野における脱炭素化への公正な移行のために取りうる方策やそれを可能にするための諸条件および国際連携・協力が果たしうる促進的な役割について議論を行います。
スピーカータレク・エムタイラ
国際連合工業開発機関(UNIDO)
脱炭素・サステナブルエネルギー部 部長
星野 岳穂
東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻 特任教授
アイマン・ファシー
エズスチール製品開発・品質管理部門
エグゼクティブ・マネジャー
安永 裕幸
国際連合工業開発機関(UNIDO)
コーポレートサービス・オペレーション 局長
バリー・ムーサ
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)
運営委員
南アフリカ大統領気候委員会 副議長
元国際自然保護連合(IUCN)会長
川口 征洋
経済産業省製造産業局 参事官
(カーボンニュートラル担当)
ティファニー・ヴァス
国際エネルギー機関(IEA)
エネルギー・産業リサーチャー
アヌパン・バドラ
ダルミア・セメント(バーラト)ESG部門
CSO補佐
サイドイベント
17:50 - 18:35
Conversation between ICEF Steering Committees and Youth experts
ICEFでは地球温暖化対策の鍵となる「イノベーション」を推進するため、各界の専門家が一堂に集まって活発な議論を行い、イノベーションに基づく解決策を探求しています。特に、多様化がイノベーションの源泉であるという認識の下、ジェンダー平等と若手世代の参画を推進しています。2050カーボンニュートラルの達成に向けては、2050年に社会の中核的人材として活躍する若手の参加が重要です。
本セッションは若手専門家による発信の場であり、また、世界の著名な専門家との交流の場を提供することで、若者の活動の更なる活性化を促すとともに、若手専門家からの多様な意見を取り入れ、今後のICEFの取り組みに活かすことを目指しています。
田中 伸男
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員長
元国際エネルギー機関(IEA)事務局長
黒田 玲子
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
中部大学先端研究センター 特任教授
東京大学 名誉教授
G7 Germany GEAC
(男女共同参画諮問委員会) 委員
淺野 友紀瑛
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)金属企画部 鉱物資源外交担当
アン・キャサリン・マース
コロンビア大学世界エネルギー政策センター
研究助手
ファースト・アンモニア 研究員
コロンビア大学国際公共政策大学院 院生
王 楠
株式会社三菱UFJ銀行サステナブルビジネス部
企画開発グループ バイスプレジデント
結城 知佳
独立行政法人国際協力機構(JICA)
アフリカ部第三課
ルービン・フリ
エナプター 政府関係責任者 兼
ベルリンサイトオペレーションマネージャー
レイラ・ニアーミール
国際応用システム分析研究所(IIASA) 研究員
アディティ・ヴァルマ
ミシガン大学原子核工学放射線科学 助教授
10月6日(木)
キーノート 3
9:00 - 9:30
フランチェスコ・ラ・カメラ IRENA事務局長、田中伸男ICEF運営委員長による対談
テクノロジーセッション 3
9:40 - 10:40
二酸化炭素除去技術
2050年カーボンニュートラルを目指し、経済的・技術的に利用可能な森林、土壌、海洋といった自然資源を活用して大気中から二酸化炭素を吸収する二酸化炭素除去技術の開発・投資が加速しています。2022年4月に発表されたIPCC AR6 WG3報告書でも、将来的なカーボンネガティブを目指すには、様々な二酸化炭素除去技術を導入していくことの重要性が指摘されています。しかし、自然資源を活用した二酸化炭素除去技術の導入を促進するためには、その技術による大気中からの二酸化炭素除去量の定量的評価や認証付与、さらに生態系への環境評価整備が重要です。
本セッションでは、海洋、森林や農地など自然資源を活用した二酸化炭素除去技術に焦点を当て、食糧生産との競合回避のための適切なガバナンスや炭素除去量を算定するためのMRV(Monitoring, Reporting, Verification)に関する課題や解決策について議論します。
デービッド・サンダロー
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)
運営委員
元米国エネルギー省(DOE)次官代行
コロンビア大学世界エネルギー政策センター
創立フェロー
コロンビア大学国際関係公共政策大学院
エネルギー・環境部門 共同ディレクター
イスマイル・セラゲルディン
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
アレキサンドリア図書館 創立名誉館長
サリー・ベンソン
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
ホワイトハウス科学技術政策局
副所長・最高戦略責任者
フリオ・フリードマン
カーボンダイレクト シニアサイエンティスト 兼 ヘッドカーボンラングラー
ジェニファー・ウィルコックス
米国エネルギー省 化石燃料エネルギー・
カーボンマネジメント担当次官補代理
水無 渉
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合
開発機構(NEDO)
技術戦略研究センター バイオユニット長
ジャナ・アマドール
Carbon180 共同創設者 兼
マネージングディレクター
キーノート 4
テクノロジーセッション 4
11:00 - 12:15
ラーム・エマニュエル駐日アメリカ合衆国大使の講演
持続可能な原子力システム
コロナ禍で一時的に温室効果ガス排出量が低下したものの、現在、世界の二酸化炭素排出量は再び増加傾向にあります。世界規模でのカーボンニュートラル実現のためには、かかる状況を認識した上で、あらゆる策を講じていくことが求められます。また、国際情勢が変化する中でエネルギー安全保障の重要性が高まるとともに、原子力の重要性を再検討する動きもみられています。一方で、原子力を推進する上では、廃棄物処理などに関するサステナブルコンディション(持続可能な条件)や、ローカルコミュニティに沿ってデザインされることが重要となります。
本セッションでは、今世紀中頃のカーボンニュートラル実現に向けた原子力の研究開発を概観し、持続可能(サステナブル)な原子力システムについて議論します。
リチャード・レスター
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
マサチューセッツ工科大学 副学長
田中 伸男
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員長
元国際エネルギー機関(IEA)事務局長
エイヤ-リイタ・コーホラ
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
元欧州議会メンバー
イルファン・アリ
ARC 上席副社長 戦略開発 兼
最高情報責任者
藤田 玲子
元原子力学会会長
アディティ・ヴァルマ
ミシガン大学原子核工学放射線科学 助教授
下郡けい
一般財団法人日本エネルギー経済研究所戦略研究ユニット
国際情勢分析第一グループ 主任研究員
テクノロジーセッション 5
14:00 - 15:15
重要金属・鉱物の安定供給を支えるイノベーション
これまで、供給者や調達先の多様化、代替素材、サーキュラーエコノミー等の成功やイノベーションを経験してきた一方で、地政学的な複雑さと混乱、気候変動問題、自然の喪失、先住民の権利、正義と平等問題等に対応しながら、計画通りの炭素排出削減の担保が課題となっています。したがって、市場の課題と需要に応えるために、これまで以上に緊急に、サプライチェーンだけでなく、サプライチェーンを超えた知恵とパートナーシップを集め、バリューチェーンの再構築が求められます。以上の状況を踏まえ、本セッションでは、生産過程からのサプライチェーン、国際情勢による影響、代替物質、サーキュラーエコノミーを考慮しながら、カーボンニュートラルに貢献するための重要金属と鉱物の安定供給を支えるイノベーションについて議論します。
モデレーターウー・チャンホワ
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
ジェレミー・リフキンオフィス
中国ディレクター
中国環境専門家協会(PACE) 事務局長
CNイノベーション 最高戦略責任者
アジア・太平洋水フォーラム
執行審議会副議長
デービッド・サンダロー
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)
運営委員
元米国エネルギー省(DOE)次官代行
コロンビア大学世界エネルギー政策センター
創立フェロー
コロンビア大学国際関係公共政策大学院
エネルギー・環境部門 共同ディレクター
バリー・ムーサ
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)
運営委員
南アフリカ大統領気候委員会 副議長
元国際自然保護連合(IUCN)会長
ドルフ・ギーレン
国際再生可能エネルギー機関(IRENA)
イノベーション・テクノロジーセンター(IITC)
センター長
ロバート・ジョンソン
コロンビア大学
グローバルエネルギー政策センター 上級研究員
ユーラシアグループエネルギー気候資源
プラクティス マネージングディレクター
淺野 友紀瑛
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)金属企画部 鉱物資源外交担当
加藤 泰浩
東京大学大学院工学系研究科 副研究科長 兼
システム創成学専攻 教授
ナターシャ・ビジョアン
アングロアメリカンプラティナム 社長
アングロアメリカンplcグループ
マネジメントコミッティ メンバー
ジェーン・ナカノ
米国・戦略国際問題研究所エネルギー安全保障
気候変動プログラム シニアフェロー
サマライジングプレナリー
セッション
15:30 - 16:30
サマライジングプレナリーセッション
ーICEF2022での全セッションの結果を概観するー
各モデレーターが各セッションで議論されたポイントを紹介し、これまでの議論を概観します。
モデレーター田中 伸男
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員長
元国際エネルギー機関(IEA)事務局長
ジョン・ムーア
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)
運営委員
ブルームバーグNEF CEO
山地 憲治
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF) 運営委員
公益財団法人地球環境産業技術研究機構(RITE) 理事長
東京大学 名誉教授
ゲオルク・エアトマン
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)
運営委員
ベルリン工科大学 エネルギーシステム
退官教授
KSB Energie AG 委員長
デービッド・サンダロー
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)
運営委員
元米国エネルギー省(DOE)次官代行
コロンビア大学世界エネルギー政策センター
創立フェロー
コロンビア大学国際関係公共政策大学院
エネルギー・環境部門 共同ディレクター
ウー・チャンホワウー・チャンホワ
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)
運営委員
ジェレミー・リフキンオフィス
中国ディレクター
中国環境専門家協会(PACE) 事務局長
CNイノベーション 最高戦略責任者
アジア・太平洋水フォーラム 執行審議会副議長
閉会式
16:30 - 17:05
閉会式
1. 石塚博昭国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)理事長の閉会式ご挨拶
2. デービッド・サンダローICEF運営委員・田上貴彦一般財団法人日本エネルギー経済研究所研究主幹のロードマップ紹介
3. 山地憲治ICEF運営委員のステートメント発表
4. 田中伸男ICEF運営委員長の総括
サイドイベント
12:10 - 13:10
ロードマップイベント「ブルーカーボン」
ブルーカーボンロードマップでは、ネガティブエミッション技術の一つとして、1)沿岸帯におけるマングローブ、湿地、海草による吸収・貯蔵のみならず、2)近年進展が著しいコンブ・ホンダワラなど海藻の栽培による吸収・貯蔵に焦点を当てて評価を行います。2050年に向けた吸収量のポテンシャルや、クレジット創出に向けたMRV(Measurement, Reporting and Verification:温室効果ガス排出量の測定、報告及び検証)の課題、MRVに活用できる革新技術などを示します。本セッションは、ブルーカーボンロードマップのアウトラインを共有し、今後数年から10年の脱炭素戦略としてのブルーカーボンに関する重要な課題について議論します。
モデレーターデービッド・サンダロー
Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)
運営委員
元米国エネルギー省(DOE)次官代行
コロンビア大学世界エネルギー政策センター
創立フェロー
コロンビア大学国際関係公共政策大学院
エネルギー・環境部門 共同ディレクター
渡邉 敦
公益財団法人笹川平和財団海洋政策研究所
上席研究員
カルロス・ドゥアルテ
キング・アブドゥッラー科学技術大学海洋科学部
特別教授
香坂 玲
東京大学農学生命科学研究科/農学部 教授
サイドイベント
13:30 - 15:30
NEDOグリーンイノベーション基金事業シンポジウム「グローバルサプライチェーンから見るカーボンニュートラル」
グローバルサプライチェーンのカーボンニュートラル(CN)実現にあたっては、水素・アンモニア等の代替燃料の供給インフラ構築やゼロエミッション船等の次世代モビリティの導入、様々な温室効果ガス削減技術の適用等、多数の技術分野におけるイノベーションとこれらの技術のインテグレーションが必要であり、また、物流に関わる多数の国家間での合意形成も欠かせません。
そこで、本セッションでは、日本におけるグリーンイノベーション基金事業の取組をはじめ、CN実現に向けたグローバルサプライチェーン構築に関係する各国の官民の取組の紹介を通じて、取組を加速させるための経済的方策や国際連携の在り方等について議論します。
稗方 和夫
東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
飯村 亜紀子
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合
開発機構(NEDO)
グリーンイノベーション基金事業統括室
統括主幹 兼 技術戦略研究センター
センター次長
田村 顕洋
国土交通省海事局海洋・環境政策課 課長
レベッカ・トムソン
オーストラリア政府気候変動・エネルギー・
環境・水部門水素戦略チーム マネージャー
ウェイ・ジウ・ラウ
海上脱炭素化グローバルセンター ディレクター
西村 元彦
川崎重工業株式会社 執行役員 兼
水素戦略本部 副本部長
小松 祐
ヤラクリーンアンモニア ディレクター
横山 勉
日本郵船株式会社グリーンビジネスグループ
グループ長
ピーター・カーケビー
MANエナジー・ソリューションズ
ツーストロークプロモーション&
カスタマーサポート
技術推進担当 プリンシパルスペシャリスト
赤松 健雄
伊藤忠商事株式会社プラント・船舶・航空機部門グリーン・イノベーション営業室 室長
田中 哲也
経済産業省 審議官(産業技術環境局担当)